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協議離婚の落とし穴

協議離婚の落とし穴

はじめに

離婚に向けた話合いがうまくいかなければ、いよいよ法的手続を採ることになります。



事例紹介

B妻さんは、A夫さんと離婚したいと考えてAさんと協議離婚に向けて話合いをしてきましたが、Aさんはいっこうに離婚に同意しません。この場合、B妻さんは、離婚調停を申し立てることになります。



事例解説

結論からいうと、もちろん離婚は無効です。そのため、依然として婚姻関係が有効です。なぜなら、協議離婚には協議離婚届の役所への提出が必要です(民法764条、739条)が、これは当然に、夫婦双方に離婚の意思があることが前提となるからです。そのため、離婚の意思の合致という実質を伴わなければ、形式的に協議離婚届を役所に提出しても離婚は無効となるのです。
ただ、A夫さんがB妻さんによる協議離婚届の偽造・役所への提出という事実を知りつつ長年にわたってこの状態を放置していたという場合、もはやA夫さんは離婚を追認したものと扱われてしまう点に注意が必要です。

※民法の詳しい条文については電子政府の総合窓口:民法をご覧ください。



今後のアクション

B妻さんとしては、このような暴挙に出ることなく、粘り強くA夫さんと交渉することが必要です。どうしてもA夫さんが協議離婚に同意しなければ、調停、裁判等の法的手続によらざるを得ません。なお、B妻さんのこのような偽造行為は、私文書偽造罪(刑法159条)、公正証書等原本不実記載罪(157条)に該当する可能性のある犯罪行為ですので、くれぐれもなさらないでください。
他方、A夫さんとしては、事前には、離婚届不受理申出を役所へ行っておくといいでしょう。この申出をすると、A夫さん本人による届出でないと役所が受け付けてくれないこととなり、偽造等を防止することができます。また、事後的には、離婚無効の訴えという訴訟を提起して、いったん形式的に誤ってなされた離婚を公に無効とする手続を採ることとなります。この離婚無効の訴えは、上記のように追認と評価される前に迅速に行う必要があります。

離婚はなかなか労力の要ることですが、くれぐれも協議離婚届の偽造等は行ってはいけません。このような事態が生ずる前に、まずは専門家に相談してください。



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弁護士 海老名毅

弁護士 海老名毅

弁護士みなと綜合法律事務所
横浜、関内を拠点に弁護士をやっております海老名毅です。 私が弁護士として大切にしていることは「依頼者様の立場になり、解決の選択肢を提示すること」です。夜間・休日・時間外の緊急相談もできるだけ対応しますので、お気軽にご相談ください!
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